動物が怪我をすると、傷口を舐める。
どうして、舐めるのだろうか?
実は、唾液には傷口を消毒する成分が含まれている。
リゾチーム
風邪薬にも含まれている酵素である。
他には、ラクトフェリンや免疫グロブリンであるIgAなど殺菌作用のある物質が含まれている。
ラクトフェリンは母乳や涙液にも含まれていて、最近注目されているので、名前をご存じの方も多いかと思う。
口の中が皮膚に比べて化膿しにくいのは、これらが作用するからである。
ところで、傷口を舐める理由は他にもある。
口の中の傷は、皮膚の傷より数倍治りが早い。
唾液の中には、傷口を治す物質も含まれている。
更に加えれば、よく噛むことは、癌の予防になると言われる。
唾液中の酵素ペルオキシダーゼによるものだ。
唾液に発ガン物質を漬けることで、発ガン作用が顕著に低下することは、ハッキリ確認されている。
よく噛むことで唾液の分泌は盛んになる。
だから、よく噛むことがガンの予防になるのだ。
“よだれの多い赤ちゃんは元気に育つ”
“唾の多いお年寄りは、丈夫で長生き”
唾液が多いことは、体が若いことを意味するのである。
ところが、最近は食べ物が軟らかくなって、噛まないせいか、唾液の少ない子どもが増えたし、薬の副作用で口腔乾燥症の成人、老人も急激に増加している。
この先どうなっていくのか、、、。歯科医としては、少し暗い気持ちになってしまうが、とにかく、今出来ることは、しっかりよく噛んで食べることである。 |