平成11年度歯科疾患実態調査によると、歯周病有病率は総数で72.88%、とくに45〜54歳で88.44%と極めて高い罹患率を示している。歯周病は、局所の最近プラークとそれらを修飾する環境因子(喫煙、ストレス、生活習慣病など)、さらに個体のもつ生体防御作用(宿主免疫力)などの相互作用に依存してると言われている。
などと、難しい単語を書き連ねていますが、要は、しっかり歯を磨いて、食べ過ぎ飲み過ぎに注意して、しっかりと睡眠をとり、その日あったイヤな出来事は次の日に持ち越さない。できれば、散歩や草野球でいい汗流していると歯周病は進行しませんよ、と言うことです。でも、それが出来ないのが現代人なんですよね。だから、気合いさえ入れればいつでもどこでも実践できる歯磨きの部分が大切なのです。いい事を教えましょう。
●歯周病がリスク因子となる全身疾患
(1)歯周病の慢性炎症が、心臓の冠状動脈病や心臓発作に対するリスクを増加させていることが1998年、2000年に論文発表されています。なんと、歯周病患者の心臓疾患に罹患するリスクは、健康な口腔内の人に対して、1.8倍から3倍であると報告されているのです。その原因として、歯周ポケット内のプラーク中の細菌が、心筋に酸素や栄養を供給する冠状動脈の狭窄や塞栓を引き起こすことが考えられます。また、歯周病になると血管刺激機能が誘発され、それも心疾患発症の原因となると思われます。この事実は、歯周病原菌が、歯周病だけでなく、心臓やその他の臓器の血管障害を引き起こす可能性を提示しており、死亡原因の2位が心臓血管病、3位が脳血管障害である本邦において、より重要な意味を持つことは明白です。
(2)呼吸器感染症には口腔が中心的役割を果たし、プラーク中の細菌が肺に吸引され、吸引性肺炎や慢性閉塞性肺炎、気管支炎の原因となることが知られています。高齢者では嚥下反射が誘発される際に、食物や唾液などが誤って気管に入り、誤嚥性肺炎が発症する危険性が高いことが知られています。
(3)微生物の感染が早産(37週未満の出産)や低体重児出産(2,500g未満の出産)と関連する証拠が数多くあげられています。良く知られた膣炎、性器の細菌の変化との関連と共に、近年口腔内の感染症との関連が報告されています。中等度および重度の歯周疾患に罹患している母親から生まれる子供が低体重児になるリスクは、口腔内が健康な母親と比較して7.5倍高く、母親の歯周組織の状態が出産状態と深く関連することが考えられます。
(4)これまで糖尿病患者で歯周病の罹患率が高いことが指摘されてきました。糖尿病患者は免疫力が低下するので、歯周組織が易感染性になること、高血糖による創傷治癒能力が低下することが主たる原因です。近年、逆に、歯周病を未治療のまま放置すると、インシュリンの抵抗性が高まり血糖値のコントロールが困難になるが、抗菌剤投与やスケーリングを行って歯周組織が改善されると血糖値のコントロールが良好になることが示されました。このことから、歯周病の存在が糖尿病に悪影響を及ぼしていることが考えられます。
つまり、歯医者で歯周病の治療を受けず、いい加減な歯磨きをしていたら、心臓や脳の血管が切れやすくなり、糖尿病も悪化しますよ!ということなのです。さあ、身に覚えのある方は、歯医者に行って、歯周病の進行を止め、正しい歯の磨き方をおしえてもらい、それを毎日続けましょうね。
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