2014年最新! 歯周病と全身疾患について

2008年の歯科情報「歯周病菌は全身を駆け巡る」は当時、石川烈先生が発表された論文を解説したものです。

歯周病菌は、血液の流れに乗って全身に運ばれていき、臓器や血管壁にたどり着きます。そして、内毒素(エンドトキシン)を遊離させるなどの毒性を発揮し、炎症を引き起こします。中でも心臓や脳、子宮などへ及ぼす影響が詳しく解明されつつあります。 困ったことに、「気道」からも吸い込まれて「肺」にも甚大な影響を与えます。

この記載についての論拠がこれです。

 

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英語の得意な方は読めばお解かりでしょう。
Platelets血小板とは血液に含まれる細胞成分の一種で血管が損傷したときに集合してその傷口をふさぎ止血作用をもつものです。
Pg(ポルヒィノモラスジンジバーリス)という代表的な歯周病菌は血小板に潜り込める、そしてより大きな凝集体をつくることを示した図です。

 

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しかし、血管内壁の損傷に対して血小板が凝固作用すると血管壁はぶ厚くなり動脈硬化を起こしてしまいます。
その箇所の血管内壁にできたぶ厚いものが血流にこすられてはがれて、細い血管の集まった脳や心臓でつまると脳梗塞、心筋梗塞を起こすのです。
脳梗塞や心筋梗塞は死亡原因の上位にあり、運動不足、過食などが原因のコレステロール上昇で血管が詰まることによるとされる生活習慣病ですが、歯周病が関与するとそのリスクが高まるわけです。
糖尿病との関連については、歯周病菌の直接の影響だけでなく、歯肉に慢性的に炎症が存在することが関係していることが明らかになっています。その関係とは

 

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この図のポケットとは歯肉の遊びの部分のことで通常は1~2mmですが、4mmになると、うじゃうじゃどろどろした潰瘍面積はてのひら分になります。

 

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その炎症部分から絶え間なく流れでる炎症関連物質が糖尿病を悪化させたり、早期切迫流産の原因になります。
どうでしょう?これらのデータは昨年の日本歯科医師会のセミナーからのものです。わかりやすいですね。
生活習慣病である心疾患、脳血管疾患、糖尿病はやはり加齢に伴い深刻になってきます。運動や食生活の改善が第一ですが、きちんと歯磨きをすること、そしてかかりつけの歯科医院をもち定期的に衛生士による専門的なケアを受けることもかかせないことがおわかりいただけましたでしょうか。